阿佐ヶ谷美術専門学校

美術とデザインの三年制美術学校(東京都杉並)様々なカリキュラムで美術とデザインを学びます。デザイナー、クリエーター、イラストレーター、アーティスト、作家など様々な分野へのアプローチをサポートします。このサイトはRSS配信を行っております。

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卒業生の現場:柴秋尾さん 表示

「コミック戦国無頼」に連載中の柴秋尾さんにインタビュー!

しば あきお Shiba akio

神奈川県立 大清水高等学校出身。(現在 藤沢清流高等学校)
1991年 デザイン科(ビジュアルデザイン専攻)卒業

現在「コミック戦国無頼」に連載中の柴さんは、長年アシスタントとしてのお仕事もされており、デビューを機会に一人暮らしを始められたそうです。マンガ家に憧れるけれど、実際に生活出来るの!?そんな率直な疑問&質問にご自宅のお仕事場で答えて戴きました。

写真:左から、ペン入れ作業中、作画に使用する様々な種類のペン、まさに制作中!生原稿を見せて戴きました。

【柴秋尾さん作品】

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「ことにいとおしき」「戦国無頼」

【画像をクリックすると拡大画像がご覧になれます】

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アサビを卒業してから、マンガ家デビューまでの道のりを教えて下さい。
学生の時からマンガ家になりたい、という気持ちはありました。ただ、アサビを卒業してすぐはデザイン会社に就職をしました。その会社を1年ばかりで退職し、その後なりたかったマンガ家の夢を叶えるためにマンガを描き続けていました。
現在の生活の流れを教えて下さい。
現在も泊まり込みのアシスタントの仕事は続けています。アシスタント先によって様々ですが、今伺っているところでは1日13〜14時間作業しています。
自分のマンガの仕事としては、現在連載している雑誌のネーム作りに約1週間。その後作画に入ると、下書きを1日8枚仕上げる、という事を自分のノルマにしています。それを4日間で32枚。夜12時に寝て、朝8時位に起きるのが理想ですが、そのノルマが仕上がらないと少しづつ寝るのが遅くなっていく・・・というのが現状です。その後背景に3日、トーン貼りに3日、ベタ入れ等に1日、という流れで1つの連載用の原稿が仕上がっていきます。
結構大変なんですね!マンガ家としてデビューされて、どんな事が大変だと感じますか?
まず、人によるのかも知れませんが、私にはネームが大変です。それと雑誌は絶対に原稿が落とせないのでそれがプレッシャーです。ただ、締切が無いとマンガが描けない、という事もあるので良くも悪くも、という感じだったりします。
アサビ時代を振り返って、今に生かされている事はありますか。またマンガ家を目指すにあたって、これは大事、という事はありますか。
絵に関して大切なのは、やはり基本の「デッサン力」に尽きると思います。自分が表現したいものを描くために必要不可欠です。今でも描けない時は苦しいものです。
マンガの仕事もいろいろです。オリジナルストーリーで勝負の場合には、絵は「何が起こっているのか」が読者に伝われば、ヘタでもかまわないんです。稼げるようになれば難しいところはアシスタントを雇って描いてもらってもいいわけですし(笑)。ただし面白くないと仕事になりません。ここが難しいところです。
また、マニュアルマンガ、ハウツーマンガというジャンルもあります。他の人が考えた内容を絵にする仕事で、こちらはある程度画力がないと務まりません(アイディアがあれば自分で内容を考える場合もあります)。学校で習うデッサンや平面構成、デジタルテクニックなどが身についていれば必ず役に立つでしょうし、広告を企画する時のアイディア出しや段取り、プレゼン、印刷に関する授業、タイポグラフィで文字の基本を学んだ事も血肉になってくれています。

もうひとつ、マンガを描くにあたって必要なのは「マンガ以外のものに興味を持つ」事です。私は歴史物が好きだったために仕事をもらえましたし、友人はタイやキックボクシングが好きなのでその方面でのマンガで連載をしています。私は歴史物を描くために剣術・居合を習っていますが、実体験があるのとないのとでは大違いです。初めての事に挑戦するのはちょっと勇気がいりますが、経験が自信になってくれます。
最近、学生の頃アサビの先生方がおっしゃっていた、「いろんな人と出会って交流する事こそ財産」という言葉をしみじみと感じます。学生時代はその貴重な機会ですね。
経験に勝る力は無いんですね。柴さんは現在「歴史漫画」の分野で活躍されていますが、今後はどんなお話を描いていきたいですか。
ずっと日本の時代物の作品を描いていたので、洋物の時代物が描いてみたいです。また、歴史物では無い、100%オリジナルも描いてみたいです。
現在マンガ家を目指している人は沢山いまが、実際に生活していけるのか、不安を抱いている人も多いと思います。そこはどう思われますか。
以前は25才位までにデビューが出来なければもう無理、という感じでしたが、現在はデジタル時代に入り、雑誌以外のWEBなどでの様々な媒体の仕事が増えているので、その分チャンスが多いと思います。
またジャンルを問わなければ発表出来る場は沢山あります。(実際柴さんも携帯サイトからマンガ家デビューをされています。)しかし、デビュー出来たとしても連載し続ける事は非常に難しいのが現状で、デビューしても生活していく為にはアシスタントを続けている人が多いです。漫画家に限らず、フリーの仕事にはどうしても収入の不安定さや保障のなさが付いて回りますが、好きな事を仕事にしている、という喜びがあります。絵を描く事が好きで、これを仕事にしたいという意志があるのでしたら、不安はひとまず置いておいて、作品を仕上げてみる事が大事だと思います。
マンガ家を目指す人は実際どうすれば良いでしょう。
ともかく描いたマンガを、持ち込みで雑誌社等に見せに行く事です。自分が掲載されたい雑誌の編集社に持ち込めば、必ず見て貰えます。また公募も多いです。ほとんどの場合きちんと見てくれ、はっきり意見を言ってくれます。別のマンガ雑誌の方に持って行ってみれば、というアドバイスを貰える事もあります。こてんぱんに言われる事もありますが、見てくれる人の好みや立場もありますので、あまり落ち込まないで!同じマンガを別の出版社に持って行っても構いません。意見が違う事もありますので深く考えすぎず、アドバイスを受ける様にしましょう。ともかく作品を描ききって、持って行って意見を聞く事がデビューへの近道です。
それと、学校を卒業したら、まずは就職しておくのも一つの選択肢です。社会的にレールから外れてしまうと戻りにくいものです。出来る事ならまずは就職して経験を積んでおき、それをマンガに生かしていくのも一つの手だと思いますよ。

マンガ家の夢を諦めずに描き続け、デビューを果たした柴さん。終始笑顔を浮かべながら、作品に対する真摯な姿が印象的でした。今後のご活躍を楽しみにしています!柴さん、どうもありがとうございました。







 

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