アート学科 イメージクリエイションコース 3年
イトウさん


幼少期から好きだったものづくりの道を再び追い直す

アサビ入学前は、5年間看護師として働いていました。転機となったのは看護師1年目のときに観た、劇団四季の舞台。それまで舞台を観たことがなかった私にとって、その世界は新鮮で、特に舞台美術の魅力に強く惹かれました。
幼い頃からものづくりは好きだったのですが、美術を仕事にすることは難しいだろうと感じ、一度は夢を諦めて看護の道を選びました。でも、心の中に残っていた「表現したい」という気持ちが再燃しました。
舞台美術を学ぶにはどのような学校が良いかを調べ、地元の静岡では希望に合う学校がなかったため、視野を広げて探した結果、アサビにたどり着きました。学校案内で「基礎学年」という制度があること、そして卒業生の中に劇団四季に就職した方がいることを知り、「ここなら自分も舞台美術を目指せる」と感じ、入学を決意しました。

イメージクリエイションコースで「表現する力」を鍛える

舞台の造形や立体表現を学びたいという思いから、イメージクリエイションコース(IC)を選びました。ICは自分の考えや伝えたいことを、立体作品として形にすることができるコースであり、「表現する力」を養えると感じたからです。
実際に入学してみて、自分が本気でやりたいと思うことを先生に相談すると、さまざまなアドバイスをもらえたり、必要な材料や情報を用意してもらえます。やりたいことに挑戦できる環境が整っていて、今、自分のやりたい表現を追求できているということが本当に幸せです。

舞台で活きる作品を、演者と観客のために

舞台美術の作品を制作するときには、実際に舞台で使うことを想定して、被り物や背中に背負う装飾など、使いやすさと見栄えの両方を意識しています。舞台の演目に自然に溶け込みつつ、演者さんの魅力を引き立て、観客の心に残るものになるように工夫しています。
普段から観劇にもよく足を運びますし、演じる側の気持ちを知ることは、舞台美術をつくるうえで大きなヒントになると感じ自分自身が演者として舞台に立ったこともありました。インプットとアウトプットを繰り返しながら、理想の舞台美術に近づけるよう日々取り組んでいます。

現在は就職活動で先生方のアドバイスをいただきつつ、自分の「舞台美術制作」の夢に近づけるよう精一杯努力をしています。


イトウさんの作品
左:自主制作 「アップルパイの帽子」
中央:1年次修了制作 ブーケを舞台に見立てた切り絵の作品
右:2年次修了制作 画用紙を金属に見立て制作した翼