2014年、イメージクリエイション科(現:イメージクリエイションコース)卒業。
現代美術作家
都築崇広さん

大学時の就活を経て、現代美術の道へ

高校が大学の附属だったので、そのまま受験はせずに進学しました。就職活動の時期には会社説明会などにも参加したのですが、「このまま会社入ってもなんか面白い人生にならないんじゃないか」とすごく不安を感じるようになりました。
そこで一度立ち止まって、自分の進む道を改めて考え直すことにしました。あれこれ悩んで半年ほど悶々としていました。大学時代は、時間があるときにスケッチをしたり、美術展に足を運んだりしていて、現代美術に面白さを感じていました。
とはいえ、美術系の大学院に進むには実績がないし、今からデッサンの勉強をしても合格できるかわからない。そもそも人と競い合って美大受験することにあまり意味を見出せませんでした。何より「今すぐ始めたい」という気持ちが強くて、現代アートに取り組める専門学校を探し、イメージクリエイション科(現:イメージクリエイションコース)のあるアサビを選びました。

アサビの授業で感じた、さまざまな表現の可能性

高校から入学してきた人たちよりも私は4歳年上ということになりますが、クラスメイトとは自然に打ち解けて、しっかり同級生として関われました。意外と自分と似たような経歴で入学した人も何人かいました。
授業を通して特に面白いと感じたのは、自分が日々何気なく考えていることや、日常で見つけた小さな発見など、これまで言葉でしか表現できなかったものを、立体や写真、絵など、さまざまな手段で“出力”できるということでした。
1年生前期のデジタルの授業はその後の作品の幅を広げることができたし、学術造形科目「絵本」の授業の影響で、コンペに応募した作品に絵本の要素を取り入れることができました。
実際にアートの授業で作品をつくるまで、それが本当に自分に合っているのかどうかはわからなかったし、「やりたい」という気持ちはあっても、向いているのかどうかは不安でした。でも、実際にいろいろな表現に取り組んでみて、「これは自分に合っているかもしれない」と感じられるようになったんです。

アーティストとして生きていくということ

アサビを通じて、現代美術をやることにやりがいを持つようになっていきました。ただ、授業だけでは「アーティストとして生きていける」という確信までは持てませんでした。
そんな中、学生時代に応募した「KONICA MINOLTA エコ&アートアワード」でグランプリを受賞しました。そこから学校という枠を超えて、外の世界と関わることで、自分の考えや気持ちの幅が広がったように思います。
現在は、コンペティションへの出品や個展の開催に加えて、文京区の交流センターや地方でのワークショップなども行っています。交流センターでは、制作している様子を子どもたちにも見てもらえるので、「こういう生き方もあるんだ」と感じてもらえることにも意味があると信じています。

受賞歴 「トーキョーワンダーウォール2016」トーキョーワンダーウォール賞
「TOKYO MIDTOWN AWARD 2021 アートコンペ」優秀賞
「第26回 岡本太郎現代芸術賞」入選

都築崇広さんの作品


『Nowhere woods』



<<「アサビは社会人入学者を応援します」へ戻る