国際交流20周年記念プロジェクト



現在、フランスの交流校・ENSAD(国立高等装飾美術学校)との国際交流20周年を記念した共同プログラムが進行中です。
テーマは「虫」。文化も背景も異なる日仏の学生たちが、ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)の昆虫にまつわるテキストを起点に、写真や版画、映像などを通じて作品制作や意見交換を行います。

この交流は、ENSADで教鞭をとっていた前田宏先生の提案から始まり、2025年で20周年を迎えました。新たな学生受け入れ体制が整った2024年度からは、より創造的で相互的なプログラムへと発展。2025年度は、制作を通じた対話と表現による交流を目的に、共通テーマをもとにした展覧会や記録集の制作を予定しています。
学生たちは、ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)の文章を読み解きながら、自分の関心のある「虫」にまつわる素材をリサーチ。身近な虫、アニメ・漫画に登場するキャラクターまで、幅広い視点からインスピレーションを得て、創作に取り組みます。

7月16日には、午前は上野の国立科学博物館へ赴き、標本などの展示を通じて虫のかたちや役割、文化的な意味について学びました。午後からはENSADの学生との視点を共有するため、アサビの学生が自分で選んだ虫やアイデアのプレゼンテーションを、フランスから来校された前田先生の前で行いました。
秋からは、ENSADとも素材や写真を交換し合い、それぞれ作品を制作します。版画や絵画、写真表現を中心に、最終的には展覧会と記録本の制作を予定。2026年には、人形町vision’sでの発表や、フランス側での書籍化も検討中です。

「虫」という身近な存在をきっかけに広がる国際的なつながり。後期も引き続き交流プログラムは継続予定です。どのような作品が生まれるのか、今後の展開にご期待ください!

2025/08/18