今後、誰と仕事をしてみたいですか。

武藤
「僕はもう、みんなとしたい。雨宮慶太さんとも、寺田克也さんとも、竹谷隆之さんとも、特撮に関わってる大御所たちと仕事したいな。でも、みんなデザイナー職だから共演って難しいかもしれない。 だから今、働いていて自分の周りにいる40、50代の大先輩たちと、自分が監督になった立場で一緒に仕事したい。一緒に仕事するってデザインだと意外と難しい。」
渡邉
「一緒に仕事をしたい人か…。僕はいないな。」

これからどんな仕事がしたいですか。

武藤
「僕はクリーチャーデザインをしたい。」
渡邉
「僕は今やっている仕事に対して”これが向いてる”ってまだ思っていないんですよ。”自分にこれが向いてる”って分からないから、あまり考えないようにしてる。 "誰と仕事したいか"にも共通するけど、予定調和的なものはできれば避けたい。誰も勝算がないような話や、何も知らない人と仕事した方が、面白いかなと思って。 今、知りたいことがたくさん出てきて、自分はデザイン以外のことをあまりにも知らなすぎるから、自分の知らない"人"や"コト"を知るのがまず第一。 “誰”とは言えないんだけど、”知らない人”と仕事がしたいし、自分がよく分からないような仕事をしたい。LGBTについて、性的マイノリティの人たちが、どう考えてるのか、何て言ったら傷つけてしまうのか、とか。 デザインって生活に根ざす場合もあって、使った人を傷つけてしまう可能性もあるから。それ以上に”知りたい”って思いもある。」
武藤
「研究者みたいだな。」
合理的じゃないようなこと。僕らはそれを生業にしようとしてる。

自分に3つ#ハッシュタグをつけてみてください。

武藤
「ハッシュタグを?難しい。」
渡邉
「ハッシュタグっていう概念がよくわからない。」
武藤
「要は単語で特徴を言い表すんだよ。仮面ライダーにハッシュタグをつけるなら”#ヒーロー #バイク #仮面 #ベルト”とか、そういうことだよ。」
渡邉
「自分のことが一番分からないかも。」
武藤
「僕のハッシュタグは"好きなことじゃないとヤダ"っていう”#ワガママ”かな。」
渡邉
「自分は#頑固と#変なこだわり。”変な”ね。」

頭に「変な」がつくのは何か理由があるのでしょうか。

渡邉
「こだわり方にしても、頑固さにしても、合理的じゃないこと。仕事をするためにそれを打ち破られてる感じはするけど。」
武藤
「仕事をする上でのプラスアルファな気持ち自体も、合理的ではないよね。」
渡邉
「そうそう。合理的なことだけで考えててもね。」
武藤
「それこそ”こだわり”だよね。」
渡邉
「それ。家に絵を飾ったりとか、合理的じゃない。」
武藤
「そうだね。飾ることによってモチベーションを上がる。気持ちの問題だよね。」
渡邉
「そういうの、必要なんだろうね。合理的じゃないようなこと。僕らはそれを生業にしようとしてる。」
武藤
「頑固とこだわりも似てるけどね。こだわり=”俺はこうしたいんだ!”っていう頑固な気持ちだし。」
渡邉
「負けず嫌いとも言えるかな?でも、自分は最近、負けず嫌いをやめようと思ってる。」  
そういう意味では一生”中二病”でいたい。ずっと”俺はこうしたい”って気持ちを持ち続けたい。
武藤
「あと、”#焦り”かな。最近ちょっと薄れてきたけど。今、僕ら安定期だよね。」
渡邉
「心がね。」
武藤
「そう!心が。”なんとか仕事に就けた”っていう安心感がある。ただ、このままじゃいけないっていう気持ちもある。」
渡邉
「あるある。」
武藤
「今、僕らは次のステップに向けての足踏み状態なんだと思う。」
渡邉
「負けず嫌いをやめようと思ったのはそこなんだよね。”負けなきゃな”と。負けてないわけじゃないけど。“負けてもいい”って、勝ち負けの基準じゃないって思うんだよね。」
武藤
「それはある。」
渡邉
「負けず嫌いのままで行く人もいるけど、社会に出ると人と関わっていく事になるから、負けず嫌いだと何かと上手くいかない。」
武藤
「僕の今のテーマは”次の一歩を踏み出すために、自分を熟成中”なんだよ。だから、ハッシュタグ付けるなら “#熟成中”かもしれない。…あれ?僕ら、学生の頃より言うことが大人しくなったよね。」
渡邉
「自分は未だに中二病だと思ってるよ。」
武藤
「それは変わらないかもしれない。仕事をしてても”中二が抜けてない感じがする”って言われる。ところで中二病は考え方なの?見た目なの?」
渡邉
「概念だよね。中二病っていう。」
武藤
「僕は人がクリエイティブになる絶頂は中二だと思う。中二病ってそういうことじゃないの?」
渡邉
「”自分とは何だ”ってね。」
武藤
「自分とは何だって考えて、好きなものがガッと出る時期。自分の好きなものがわかってくる」
渡邉
「そこで、折り合いをつけてこういう変な奴になっていく。」
武藤
「”中二病”もハッシュタグになっちゃうかもしれない。そういう意味では一生”中二病”でいたい。ずっと”俺はこうしたい”って気持ちを持ち続けたい。」

約2時間にわたる対談、お二人とも、ご協力ありがとうございました!